会社において真面目な人は損ばかり。責任感がありすぎる人に捧ぐ言葉

生き方・人生について

あなたの身の回りに、こういう人っていません?

やらなくていいことまでついつい気をやって、自分のことでもないのに責任を感じて、些細なことにもいちいち気に悩んで、と……。
責任感が強いのは良いんだけど、どうにも変な方向に責任を感じてしまう人。

そのため、良くも悪くも何事も全力で取り組んでしまう人。

こういう人はたいていが根の良い人なので、あまり悪く言うのは気が引けるのですが……(いやほんとだよ)。残念ながらどうも生きるのがうまくないと言うか、ありがちな表現をするなら、要領の良くない人、と言えます。

そして要領が良くないからこそ、自らの性質を気に病みつつも変えられないでいる人がとても多い。

たとえば新入社員にこの手のタイプがいたとすると、おそらく先輩方からは気に入られるでしょう。ただ、

……そう遠くないうちに、潰れてしまうでしょう。

もし仮になんとか潰れずにやっていけたとしても、年季が入り、いずれ自らが上司という立場に立ったとき。より膨れ上がる責任感に、果たして耐えられるだろうか?

また残念なことに、こういった方には「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」「あなたに責任はないよ」「あんまり心配しすぎないで」なんて言ってもほとんど効果がない。だいたい本人も、頭ではわかってるんですよ。どうしても受け入れられないだけで。

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まじめでいい人を潰してしまわないためには

では、こういったまじめでいい人を潰してしまわないためには、どうするのが良いでしょうか。それは、

むしろそのいびつな責任感を逆手にとって、「オンとオフを切り替えられるようにしようね」とか、「休むときはちゃんと休んでもらわないと、力を借りたいときに借りれない」とか、「(あなたの担当ではないのに)あなたが心配するのって、担当者に対してちょっと失礼じゃないかな?」などと言った方が効果的。

人間、どうやっても全力では走り続けられないんです。人生や仕事って言うのは、基本的には何十年単位のロングスパンで行う長距離走なわけで。

常に全力疾走なんてしてたら、息が保ちません。最終的にはむしろパフォーマンスが大きく落ちてしまいます。

……まあ、この手の方は落ちたパフォーマンスを取り戻そうとさらにアクセルをふかしてしまうんですが。

けれどそれは誤ったやり方です。

周りに迷惑をかけたくないのはわかりますが、それであなたの体調を損なってしまっては心配しますし、そっちの方が迷惑です。

いろいろと教えて一人前になって、さあこれから仕事を任そうと思っていた矢先に潰れてしまっては、その方が迷惑なんです。
身体も心も、休むべきときにちゃんと休んでおかないと、本当に死力を尽くさないといけないときに最高のパフォーマンスを発揮できません。

不真面目なのに要領よくこなす人を見て疎んだことはありませんか?
けれどそれは誤解です。彼は、本当にやらなくちゃならないときのために力をセーブしているのです。普段から力をセーブしているからこそ、必要なときに全力が出せるのです。

要領のよくない人こそが真に不真面目なのです。そしてそれは、一見責任感が強く、まじめにやっているつもりのあなたのことでもあります。

休むときに休まないのは、やるときにやらないのと同じことです。
自らの身体を労ってあげてください。それもまた、一労働者としてのあなたの責任の一部なんですから。

※捕捉:疲労による心的資源(脳の処理能力)の低下についてはhttp://www.dhbr.net/articles/-/4245に詳しい。体力低下についてはもはや証明するまでもないだろう。

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