【小説が書けない!】作家が教える文章作成に行き詰まったときの裏技

作家・ライター・物書きとして

文章を書く作業は意外とかなり脳みそを使っているらしく、長々と書いていると頭がモヤモヤとしてきて次第に何も書けなくなってくる。

書くのが個人ブログに上げる記事くらいであれば「明日でいっか」で済むわけだが、締切に追われたプロの作家やライターだとそういうわけにもいかない。

場合によっては、徹夜だろうがドーピングを使おうがなんだろうが、なんとしてでも締め切りに間に合うように原稿用紙を埋めなければならないこともあるだろう。

ということで、今回はその「なんとしてでも」の部分を教えよう。

気分転換などの軽いもののほか、本気で切羽詰ったときに使えるドーピング方法(合法まで解説する。

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どうしても文章が書けなくなったときはこれをやれ!

1.二酸化炭素濃度に気をつけてますか?

目に見えない空気が、脳の働きを鈍らせ文章を書けなくしている要因かもしれない。

まず最初に、部屋の空間を改善することから始めよう。

・窓を開けて空気を循環させる

部屋の中の二酸化炭素濃度が濃くなると、頭がボーっとしてうまく考えがまとまらなくなるのは科学的にも証明されている紛れもない事実である。そうなれば判断力は鈍り集中力は低下し、眠気も伴うだろう。

屋外や充分に換気された部屋だと通常二酸化炭素濃度は500ppm以下だが、締め切った部屋にずっといるとどんどんどんどんと上昇していく。

部屋のサイズや人数、置いている機械にもよるが、一般的なワンルームサイズの一人部屋で、窓を締めて3時間も作業をしていると1500~2500ppm付近にまで上昇する。

……などと数字を出されてもその目安がわからないと思うので、簡単に言うと1000ppm付近で思考力の低下が起こり始め、2000ppm付近から眠気を感じ始める。3000ppm以上は危険信号だ。

よって、数時間に一度は部屋の換気をするようにしよう(理想は1時間に1度とは言われているが)。

換気の時間は5~10分もあれば充分で、そのくらいの時間窓を開けて空気の流れを作ってやれば屋外並みの水準へと戻る。

こんなに簡単なことで鈍った頭をもとに戻すことが可能なので、もしも今まで意識していなかったのであれば部屋の換気を心がけるようにしよう。

ちなみに私は夏だろうが冬だろうがずっと開けている。さすがに全開にはしないが。

・酸素ボンベで深呼吸

深呼吸をすることで気分転換のリラックスにもなるし、そしてどうせ深呼吸するならばより酸素濃度の濃い空気を体に取り込みたいものである。

順番としては窓を開けて部屋中の空気を入れ替えたあとに酸素ボンベで深呼吸、がベストだ。これだけであともう3ページは書けるだろう。

ちなみに私は本気でやばいときに「高濃度酸素発生器」を使っていたこともあるかなりのガチ勢である。これクソ高いんだよね(7~20万くらいする)。

最近は前述したように冬だろうと夏だろうと窓を少し開けて対処しているが、それだと冬は寒いし夏は暑いので(※あたりまえ)「二酸化炭素濃度測定器」が若干気になってる。

これならだいたい1~3万円くらい。これがあると、部屋の中の二酸化炭素濃度が一定以上に達したら知らせてくれるじゃん? そんときに窓開けたら効率的じゃん? とはいえ、要らないっちゃ要らない商品である。

けど、酸素ボンベだけは5リットルで1,000円以下で買えて大変コスパがいいので確保しておくように。うちにも何個かストック置いてある。


高濃度酸素発生器……高濃度の酸素を生成してくれる機械。7~20万くらいする。

二酸化炭素濃度測定器……部屋の中の二酸化炭素濃度を測定し、窓を開けたほうがいい濃度になると教えてくれる。1~3万円。

酸素ボンベ……缶の中に酸素が入っている。登山家には必須のアイテム。使い切りだが安価で、1,000円以下。

・アロマテラピーを活用する

部屋の空気つながりで、アロマも紹介したい。

先日公開した記事『よくよく考えると、お金で買える欲しいものはそんなになかった』にて私のほしい物リストを公開したが、それを見るとエッセンシャルオイル(アロマ精油)をおねだりしていることがわかる。

まあそれは単純に私の趣味なんだけど、でもアロマは仕事においても結構使う。

もちろん私はセラピストではない。物書き業として、作業を効率化させるためにアロマテラピーを使っているのだ。

元々アロマテラピーは、香りによって心と体に良い効用を与えようぜ! という主旨のもの。

集中したいときには集中力を高める精油を。休みたいときにはリラックス効果を高める精油を焚くことで、作業と休息の効率を上げることができるのだ。

特に文章を書くことのように頭を使う作業では、よりクオリティの高い文章を書き続けるためには休息も非常に重要である。

仕事に集中する際にはレモングラスやペパーミント系の精油を。休むときにはラベンダーやヒノキなどのリラックスできる精油を使いたい。


集中する時に使いたい精油


休むときに使いたい精油

ちなみに私は前述したように、ふつうにアロマが趣味であるためそこそこ詳しい。
安価に買えるブランドとしてはGAIAが値段の割に質も良くおすすめだ。

また、紹介した精油も初心者向きで値段の張らないものをピックアップした。

2.糖分(脳の栄養)を摂取してますか?

脳みそは糖分をガソリンにして稼働している。

ガス欠状態では脳みそもうまく走ってはくれないため、定期的にエネルギー補給をしよう。ただし肥満と健康には気をつけような!

・チョコレート

締切に追われているときの私のチョコの摂取量はヤバイ。体中が糖分を欲している。まあ別に締切追われていないときでも1日に1つはチョコ食べるんだけど。

さて、くっそどうでもいい私のチョコジャンキー話しはおいといて、頭が回っていないときというのは基本糖分が足りていない状態にある。それを補うための効率の良い(しかもおいしい)食べ物の一つがチョコである。

加えて、チョコに含まれているカカオには集中力を高める作用や疲労回復の効果もあるので、チョコが嫌いでさえなければ糖分摂取のベースはチョコにしておくと良いだろう。

・ラムネ

チョコのほか、ブドウ糖(グルコース)のカタマリであるラムネも非常に有効だ。

そもそも人間の脳は主にブドウ糖をエネルギーにして稼働している。また、ブドウ糖は体内での吸収が非常に速く、すぐにエネルギーに変わってくれるのもありがたい。

チョコと違って持ち運びもしやすく、日持ちもするし食べる量も調節しやすいので、とりあえずストックしておくと良いだろう。外出用鞄の中に一つは入れておきたい。

・はちみつ

健康にも気を使う人にはコレ。

チョコやラムネと同じく糖度が高く、体内での吸収も速い。賞味期限がないと言われるほど日持ちもするし、そして砂糖よりも低カロリー。

効果・効能的にはぶっちぎりの優秀さであるが、いかんせん値段がほかと比べて高い。また食べるのにスプーンが必要という微妙な手間もあり。

その辺を気にしないか、もしくはそれ以上に健康を気にしているのであればとても頼りになる食べ物である。

・マックシェイク

究極の飲み物。おぞましいほどの糖分量であり、しかもコールドドリンクであるため吸収の速さもぶっちぎりである。
(※個体よりも液体のほうがより速く吸収され、温かいよりも冷たいほうが吸収されるのは速い)

ただし健康には絶対に良くないので、私の場合は本気でやばいときに主に使用している。
嘘みたいな話しだが、マジで効く。マックシェイクすごい。そりゃ常飲してりゃ太るわ。

・カフェインタブレット

ここまで来るともはや完全にドーピング。マックシェイクもこっちのカテゴリに片足を突っ込んでるが、あくまで糖分補給で脳疲労を回復させるのが目的である。

カフェインで無理やり脳を働かせるのはさすがに自然ではない上に、カフェインそのものに依存性があったりとあまりおすすめはできない。

もしもあなたがふだんからコーヒーを愛飲しているのならばもう一緒なので気にせずガンガンいこう。……と、言いたいところだが、カフェインは常飲していると1~2週間程度で耐性ができてしまうそうだ。よってコーヒーキチにはこの方法は使えない。ドンマイ。

・甘酒

微量のアルコールを摂取することで脳を覚醒させるのに最適なアイテム。

なお、摂取量を間違えると完全に逆効果になる超危険アイテムでもある。糖も摂れ、そして吸収効率の良い液体でもある。うまく使えばきっと助けになることだろうが、諸刃の剣であることを決して忘れるな。

・ウイスキーボンボン

微量のアルコールを摂取するにあたって便利な、もう一つの選択肢。注意事項は甘酒と同じ。

こちらもチョコ(糖分とカカオ)を同時に摂取できるため、うまく使えばかなり便利なアイテムだ。そしてなによりおいしい。なんならふだんからバリバリ食っていたいものである。肥満には要注意。

3.脳を休ませてますか?

人間、休息なしには働き続けることはできない。

一応で言うと丸一日くらいならば働き続けることは可能だが、パフォーマンスは極端に悪くなりミスも多発し、ぶっちゃけあまり効率の良い働き方とは言えないだろう。

それを理解できないから(理解する頭がないから)ブラック企業はブラック企業なのだが、まあそれは今回の主旨からはずれるのであまりつっこまないでおこう。

脳みそだって、一人の労働者である。
あなたという企業が、脳みそを過重労働させたところで効率はまるで上がらないことを理解しておこう。

経験した人ならわかると思うが、寝ないまま執筆を続けたところでもはや支離滅裂な文章になっているはずだ。つらい思いをしてようやくできあがったのがただのゴミであるなんて、いくらなんでも生産性なさすぎるだろ。

・睡眠環境を整える

よって私は、基本的にぐっすりと寝ることにしている。じゃないとアイデアも名文も美文も積分も連立方程式も生まれてこないからだ。

睡眠時間だけではなく睡眠環境にも気を使っており、脳への血流が滞らないように柔らかい枕を使ったり、前述したアロマを焚いて寝ていたり、睡眠サプリを飲んで寝たりと様々な工夫を凝らしている。

睡眠環境を改善するのは、なにも文章が書けないときに限らず日常生活におけるあらゆる面で役に立つ。加えて眠ることは基本的に毎日行うことでもあるので、多少のお金をかけたところで1日あたりで考えればコスパはかなり良いことに気づけるだろう。

ちなみに私のベッドは20万円です。
(次はもっと良いの買います)

・瞑想する

睡眠の他に効果的なのは、瞑想すること。

といっても格式ばったやり方に固執する必要はなく、5~10分ほど目を閉じてそのままなにも考えないでいればOK。あくまで働かせすぎた脳を休ませるのが目的なんだから。

部屋の換気にかかる時間がちょうど同じくらいの時間なので、窓を開けてから瞑想を行うといいだろう。瞑想を終える頃には部屋の換気も終わっている。
(もしくはアロマを焚きながらでもOK)

・散歩する

気分転換の方法として、古来より数多くの作家や漫画家に使われてきた手法。

「たかが散歩ごときをそんなたいそうに言わんでも……」と思ったあなた。よく考えてほしい。散歩するということは必然屋外にでるわけで、つまりは酸素濃度の濃い空間にでることを意味する。

その上で散歩中は基本的に作業はできないので脳も目も休まるし、疲れない程度に適度な運動にもなる。

そう、散歩は実はかなり実用的な気分転換方法だったのだ。散歩ついでにマックシェイクを買うとなお良しだ。帰る頃にはかなり復活しているだろう。

・ポモドーロ・テクニックを使う

そもそも作業時間と休憩時間を効率よく回していれば、全体の作業時間も減るし疲労も最小限に抑えられる。一番改善しておくべきポイントはここだろう。
(ドーピングは極力本当にどうしようもないときだけに抑えたい)

そのための良い方法として、ポモドーロ・テクニックを活用しよう。

ポモドーロ・テクニックとは、集中力を高めることで作業効率を上げる技法のこと。

より具体的には、25分の集中した時間5分の休憩時間を繰り返すことで、集中力を途切れさせないようにする方法のことだ。キッチンタイマーなどで25分を設定し、その時間はタイマーが鳴るまで仕事に集中する。タイマーが鳴ったら今度は5分を設定し、休むことに集中する。たったのそれだけ。

ポモドーロ・テクニックを簡単に行える無料のタイマーソフトは私が作っておいたので、『極限まで集中力を削がないポモドーロ・タイマーを公開しました』からダウンロードしていいだろう。いや別にむりにダウンロードしなくてもいいけども。

まとめ

以上、これらが現役作家である私がガチでやばいときに使っている裏技たちである。参考になっただろうか。

とはいえ、そもそもそうならないように努めるべきなので、参考にする機会がないことを祈ろう。

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