経営者が営業マンを雇う際に気をつけるべきこと、その注意点

転職活動・キャリアチェンジ

本日の記事は、20代で企業し、現在では3社もの経営に携わっている特別ゲストのPHIROS様の提供でお送りします。

[PHIROS様 挨拶文]
サービスで2社、商品で1社の経営に携わっており、主にBtoBの事業者を顧客とする事業を営んでおります。人と会うこと、話をすることが仕事ですので、様々な方とお会いする機会が多いですが、やはり様々な方がおられます。取引先をはじめとするお付き合いいただいております会社の方から、求人応募者、モンスタースタッフなど本当に気苦労が絶えないものです。愚痴を連ねればキリがありませんので、それらを消化しながら精進する毎日でございます。
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本当は怖い、経営者が営業マンを雇い入れる心理

狩猟タイプと農耕タイプの営業マン。しかしどちらも…

人手不足が叫ばれる昨今、求人情報を見ていれば営業マン募集の案件を多々ご確認いただけることかと思います。

どの会社も欲しがる存在である営業マンですが、おおまかには狩猟タイプと農耕タイプの営業マンの2種にわかれます。わかりやすく言えば、前者は新規開拓営業、後者はルート営業といった括りとなることでしょう。

しかし、タイプが分かれるとしても、結局はどちらも新規の顧客獲得は求められるものであり、実質的な業務内容はそれほど変わりません。

これを如実に表しているのがルート営業案件の少なさです。いくらか目にしたとしても、名目はルート営業であり、実質は配送といったケースが多いものではないでしょうか。

結局は新規顧客の開拓が求められる営業マンという職種ですが、経験さえあれば誰にでも務まる仕事というわけではありません。人手不足の今日において新規採用のハードルこそ低くなっているかもしれませんが、そこで生き残れるかどうかはまったく別の話です。

なぜ、経営者は営業マンを雇うのに不安があるのか

経営者からすると、雇うのが最も怖いのが営業マンなのです。なんといっても採用時にその後どれだけ貢献してくれるのか数字が読めないからです。

営業職経験者でも未経験であっても、“数字が読めない”点についてはあまり変わりません。しかも、雇い入れた以上は簡単にやめさせることもできません。

では、実際にどのような方が求人に応募してくるのかですが、安直に「営業なら自分に務まる」と考えておられる方がとても多いです。

特に営業経験のある方は、自信満々に面接に来られます。それはそうかもしれません。業界や商材を、自分が持つ過去のテンプレートに入れ替えればそれで済むと思っておられるのですから……。

志望動機は皆が一様に、「これまでの自身の営業経験を活かして、貴社に貢献していきたい」といったものとなっております。
上記のような営業職経験者は口が達者なので、面接でも自分の魅力を上手に表現しますし、場の空気もそれなりに作れる方はさすがに多いです。

過去に○○の業界で、△△をセールスしていた時の話も上手にされますが、採用担当者からすると「じゃ、なんで転職活動しなきゃいけなくなったんだろう」と思いつつ聞いているものです。

口はうまいが口先だけじゃ通用しない

活躍している営業マンであれば社内で出世していくものですし、他社からの引き抜きでの転職が主なところとなるはずです。面接でそこらへんが明瞭とならない限り、“なにか問題のある方”なのだろうと観察します。

面接では自社の商品・サービスや、新規開拓してほしい商圏や業種についてもお話するのですが、営業経験者ほどまともな質問なく「まかせてください」と答えます。

この結果、新規開拓戦士を確保したい会社側も“とりあえず試用期間中に……”と思って雇い入れてみるものですが、やはり口先ばかりの方が多いことに辟易します。

しかも、新規開拓できていない場合の社内での過ごし方はしっかり身に付けてしまっているので、上司からしてみればタチが悪いわけです。新しく買ってきたミカンが腐っていれば、誰だってそれを捨てます。

 

数字は嘘をつきません。

 

これが経営者から見た鉄則です。もちろん、営業担当者からはこの数字の理由を重ね重ね主張されます。商品が、価格が、商圏が、相手先の担当者が、その業績が、など挙げればキリのないほど話題に事欠かない方が多いです。

経営者から見れば、その人だけが売れないから対策を練ろうと話合いを持っているのに、聞かされるのは言い訳ばかりです。人にもよりますが、営業畑を歩いてきた方ほど変なプライドと固執した価値観がありますので、生き残れない方の割合はとても高いです。

結局、“売れない”ままなのに、言い訳ばかりして改善の余地が見込めないためですので、最終的には摩擦が起きます。営業経験者ほど営業職を甘く見ていることがほとんどです。

かといって、自信のない営業マンもまた問題

上記のような点、未経験者ならばいくらかマシですが、“自信のなさ”が目立つ方が多いものです。自分自身を的確にアピールしながら売り込むための商談が面接なわけですので、これが下手だと先が思いやられます。

しかし、未経験者といっても、採用後は経験者と同じ土俵で同じような成果が求められるのは当たり前です。安易な気持ちで営業職に挑戦してみても、数か月もすればまた転職活動となるものですので、挑戦者ならではの初心を忘れずに日々を過ごしてほしいものです。

いずれの場合においても、営業職として手を挙げるのであれば、数字を求められる覚悟を決めた上で、それを行動と実績で示していかなければなりません。どこも営業職を求めているから、営業なら食べていけると勘違いするべきではありません。

使えない営業マンはコストの無駄です。ネット環境が充実してきたこれまでもそうですが、これからの時代には余計に人がいらない時代となってくるでしょう。そのような環境下でも挑んでいく信念とともに営業職への応募をしていくべきでしょう。

 

今回の執筆者:PHIROS様

[プロフィール]
20代で起業し、30代の現在はそれぞれジャンルの異なる3社の経営に携わっております。”裏表なく、常に皆さまに真っ直ぐ向き合うこと”を第一としております。