本日の記事は、離婚をきっかけにイギリスへ留学し、そのままイギリスで国際結婚しフリーランスライターとしての活動を決めた「首藤 加奈子」様が執筆しております。
彼女に訪れた転機、海外から日本語を駆使してお金を稼ぐ働き方、そして決意と生き様を追っていきましょう。
現在フリーランスライターとしてイギリスに在住している筆者は、インターネットで収入を得るようになって4年目になりました。
離婚、留学、国際結婚となる再婚を経て現在に至るまでの道のりは、平坦なものではありませんでした。
失敗談も含めて、ライターとなった経緯、気をつけていることやメリットなどをご紹介いたします。
目次
海外で暮らすには資金が必要。日本語を扱う仕事で稼いだ体験談と、国際結婚した私の生活
離婚をきっかけにイギリス留学へ
現在34歳の筆者は、25歳の時最初の結婚をしましたが30歳で離婚。結婚中、バイトはちょこちょこやっていたものの、基本的には専業主婦でした。
離婚した時「どうしよう」という不安が押し寄せるとともに、それまであった自信や安心感といったものを、完全に失いました。
離婚したことを周囲に話すのも気が重く、そんな時一人旅で訪れたイギリスに、語学留学することにしたのです。
英語は全く喋れなかったので、最初はとても苦労しました。語学学校ではおしゃべりなイタリア人やスペイン人に混ざって必死で勉強、積極的に会話をするように努めました。
英語は上達していき、毎日はより充実していきましたが、イギリスは物価が高く、働こうにも私のビザではバイトをすることは許されてはいませんでした。
そこで「お金が足りない!」という事実に気がつき、焦ってどうにかしようと考えました。
見つけたのがインターネットで記事を書くライター募集です。最初は恋愛系のまとめ記事の執筆から始めました。
ココナラ
もともと文章を書くのが好きなので、比較的スラスラと書くことができ、次第にクライアントから褒められることも増えていきました。
だんだん執筆するのが楽しくなっていった私は、お小遣い稼ぎというだけでなく、ライターという職業に興味を持つようになりました。
イギリス人と再婚しフリーランスライターに
留学も残り6ヶ月となった頃、イギリス人男性と恋に落ちました。
私もバツイチの独身ですが彼もバツイチで1歳年上。最初から意気投合してすぐに付き合うようになりました。
彼へのプレゼントを買うためにさらに執筆を増やし、もっと単価の高い仕事をと探していくうち、ポルノがかった記事を執筆したこともあります。
不思議なことに、どんなサブジェクトの記事であっても「お金を稼ぐ」という目標のためにいざ書いてみれば、それなりに楽しんで書くことができました。
彼と出会って4ヶ月経った頃、プロポーズされて結婚することを決めました。
その後ビザが切れ、日本へ帰国。ところが日本に帰ってみると、実際国際結婚をするという現実に、戸惑いを感じました。
また結婚するためのビザの取得が思いの外大変なことで、一度は彼との結婚を考え直そうかとも思いました。
迷いの中東京で就職活動をしながらバイトする日々を送り、日本で暮らす道も考えましたが、結局彼のことが好きだったこと、タイミング良く結婚ビザも上手くいったこともあり、またイギリスに帰ってくることになりました。
その後イギリスで結婚し、新たな生活が始まりました。
がむしゃらなあまり詐欺に遭ってしまった失敗談
イギリスに帰ってきて好きな人と結婚し、本来なら幸せ満開のはずなのに、待っていたのは自信喪失の日々でした。
イギリスが大好きと豪語していた筆者も、それは留学生という立場だったからこそなのだと、身も持って痛感せざるをえませんでした。外国人の嫁として再度渡英してみれば、そこから見える景色は全く違っていました。
学校がないので友達もなかなかできず、イギリス人同士の会話についていけないことも多々。イギリスの習慣、文化にも疑問を感じる日々。
何とか自信を持ちたくてロンドンの日本企業に勤めましたが、オフィスワークは向いておらず、日本特有の残業システムも合わず、通勤も大変だったこともありすぐに退社。
さらに自分に自信をなくしました。自分というものを確立しなければ。そんな焦りが自分を追い込みました。
とにかくできることから始めようと、再度クラウドソージングで働くことを決意しますが、だんだん気になってきたのがサイトを利用する際の手数料のことです。
20%〜30%の手数料を取られるクラウドソージングサイトを利用するよりも、個人契約したほうが稼げるのではないか、と思うようになりました。
実際クラウドワークスを通して出会ったクライアントとチャットワークで会話し、直接口座振り込みを希望するとすんなり受け入れてくれたことも何度かありました。
そんな時出会ったクライアントから個人契約の話を持ちかけられ、渡りに船とすぐに了承しました。
[adsense]
その時きちんと契約書などを交わしておけば良かったのですが、スカイプ面接でのクライアントの言葉、誠実そうな雰囲気を信じ、口約束のような形で契約しました。
その後、3か月ほどは毎月問題なく振り込まれてきました。安心した私は、そのクライアントの持ってきた仕事を次から次へとこなし、1か月で10万円ほど稼ぎました。
その頃私は妊娠しており、臨月に必死で書いた記事の数々でした。ところがその10万円は結局振り込まれることはありませんでした。クライアントとは急に連絡が取りにくくなり、7か月経った現在でも、未だに払ってもらっていません。
これを教訓として、私は個人契約の際はきちんと契約書を交わし、条件などもきちんと確認するようにしました。本来当たり前のことだったのですが、世間知らずだったのです。
クラウドソージングを利用して確実に安心して収入を得るようにし、顔の見えない取引であるからこそ、支払いと納期は最も重要なのだと肝に銘じました。
クライアントの要望には極力応える努力をして、信頼できるライターになることを目指しました。コツコツと焦らずやっていくことで、必ず道は開けると信じることにしたのです。
在宅ワークでも自分の幅を広げられる
日本でもそうかもしれませんが、女性が結婚、出産したからといって、それまでの仕事をすっかり辞めてしまうというのは、イギリスではまずありません。
イギリスは共働き家庭が一般的で、結婚しても夫婦別姓を名乗るカップルも多く(筆者もそうです)育児休暇は男性も当たり前のようにきちんと取ります。
妻には妻の世界があり、母親だけでない「自分」というものを持っているのが普通。けれどもちろん、子育てをしながら仕事をするというのは簡単なことではありません。
筆者としては、やはり子供の小さいうちの成長を近くで見守りたいという思いもあります。ですから自宅で執筆できるライターという仕事が、本当にぴったりだったのです。
イギリスでは、プログラミングなどの特殊なスキルを持っている人は、自宅で仕事をして稼いでいる人も多くいます。おそらく日本でも最近増えてきているのではないかと思います。
リモートワークを使い自宅で働くことで、会社に実際に出かけていくのは週に1回くらい、ということも可能です。
そうすることで家族との時間を持つことができ、柔軟性のあるワークスタイルを確立することができるのです。
ライターとしての給料がそんなに多くなくても、例えば東南アジアの物価が安い国でなら、パソコンとインターネットさえあれば十分暮らしていくことが可能です。
旅をしながらネットで稼ぎつつ暮らしている人は、昨今世界中にたくさんいるのです。
専業主婦にはなかった、働くことの充足感
私はライティングの仕事を始めてから、その内容が楽しいのはもちろん、「働いている」ということに幸せを感じるようになっていきました。
専業主婦だった頃、「夫が十分な給料を稼いでくれば、妻は働く必要はない」と考えていましたが、それは間違いでした。
働くことで自分のスキルは確実に磨かれ、キャリアは少しずつ積まれていきます。人と話す時には胸を張って自分のやっている仕事の話をすることができ、人からも興味を持ってもらえます。
どんな状況でも働き続ける、文章を書き続けることで、そこには確かな自分への自信が生まれていくのです。そしてココナラ
フリーランスライターという道を見つけた今では、記事だけでなく「代筆」という形で、様々な仕事の依頼を受けるようになりました。
喧嘩した同僚へ謝りのセリフを考えて欲しい、PTA委員長の挨拶の言葉、漫画のキャッチコピー、ホームページのプロフィール文章や報告書作成など、依頼があれば何でも徹底的に調べて執筆します。
最近ではイギリスのレストランを取材したインタビュー記事も執筆しています。大切なのは、どのような依頼であってもクライアントの目線に立って、自分のことであるかのように真剣に考えることです。
ライティングの仕事が好きでこの先もずっと続けていきたいという思いがあるので、誠実に一つ一つの案件をこなすことによって、そのことが自分の幅になると考えています。
クライアントに喜んでもらうことが励み
執筆をして納品した後は、その後クライアントからどのような反応が返ってくるかということに毎回ドキドキします。細かく内容を指定してくるクライアントもいれば、お任せという方まで色々です。
忙しい自分に代わって執筆してほしいという場合では、十分に情報が得られないまま執筆しなければいけないこともあります。
それでも納品した文章を読んでもらい「こんな文章を望んでいた!」とクライアントから驚きや喜びの声をもらうと、ホッとすると同時に心から嬉しいと感じます。
不思議なもので、執筆をする前のやりとりの段階で、パソコンの向こうにいるクライアントがどんな人なのかということが、少しずつ伝わってくるようになりました。
もちろん絶対という自信はありませんが、やりとりしている相手がどんな人なのか、どんな文章を求めているのかということを想像し、なるべくそれに近づけたいという思いは日々強くなっています。
良いケースもあれば、こちらに非がなくとも批判されるような、変わったケースもあります。さまざまなクライアントがいる中で、「良い出会い」だと感じる時には、その関係が長く続けばいいなと願わずにはいられません。
筆者はまだ、自分のスタイルと言えるほど経験を積んでいないのですが、将来的には自分の個性を出してもお金を払ってもらえるような、ニーズのあるライターになりたいと思っています。
離婚、国際結婚などの自分の経験から、そのことに関して執筆してほしいという依頼があると、つらかった経験も決して無駄ではないと思うことができます。
これからも、すべての失敗をプラスに変えていきながら、クライアントに喜ばれる文章を執筆していきたいと思います。
本記事はココナラ