- 障がい者手帳を取得しているけど、就職先選びはどうしたらいいのか?
- 障がい者雇用って安全なの?
- 自分に合う職場があるか心配
などの不安や疑問を抱いている人は沢山いらっしゃいます。ただ、どう動けばいいのかわからないというのが本音ですよね。
そこで、今回は障がいをもっている方々が、就職先を見つけるまでにどうしたらいいのかを説明していこうと思います。
本日の記事は、ご自身が鬱病経験者であり、カウンセラーをされている「モン介」様が執筆しております。
目次
障がい者雇用(オープン)かクローズかを決める
障がい者が就職する先は、なにも障がい者雇用(オープン)だけではありません。これは、多くの方が知らない部分です。障がいの度合いにもよりますが、一般雇用に就職される方もいらっしゃいます。
障がい者手帳を持っていたとしても会社側に申告する義務はないので、聞かれなければ答える必要もありません。ですので、会社側に特別配慮してもらう必要がない場合は、一般就労でもOKと覚えておきましょう。
何かしらの配慮が必要な場合は、障がい者雇用を選ぶようにしましょう。
障がい者雇用のメリット
- 就労中に体調不良になった時に配慮してもらえる
- 通院や服薬しやすいように配慮してもらえる
- できない作業を指示されない
などのメリットがあり安心して働くことができます。今回は、こちらの障がい者雇用での就職の流れを説明していきます。
障がい者雇用を探すとき――頼れる場所はここだ!
障がい者雇用を探す際に頼りにできる場所は以下の通りです。
詳しく説明していきましょう。
ハローワーク
ハローワークは一般雇用もさることながら、障がい者雇用もしっかりと対応してくれます。就職相談もできるため、安心して利用できる場所です。
障がい者雇用を探す場合は、求職者登録が必要になります。この登録には、
- 障がい者手帳
- 医師の意見書
が必要です。医師の意見書には、「働ける状態か否か」を証明してもらうのに使用します。所定の用紙がありますのでハローワークにもらいに行きましょう。
WEBサイト(求人サイト・人材紹介サイト)
WEBサイトも障がい者雇用を探すときには便利です。リクナビNEXTなどの大手求人サイト・人材紹介サイトには、沢山の障がい者雇用の求人が登録されています。ですので、気になるサイトには無料登録しておきましょう。
おススメなのは転職エージェントやキャリアカウンセラーがつくサイトです。代表的なものには、マイナビエージェントやtypeの人材紹介などがあります。
昨今は、メール相談、電話相談や直接会って面談してくれるものもあります。
さらに、就職面接予約や企業へ聞きにくい部分のヒアリングなども代わりに行ってくれるなんて支援もありますので非常に心強いです。
支援事業所
就職に対して強い不安や恐怖心がある場合は、以下のような支援事業所を検討してみましょう。
- 就労移行支援事業所
- 就労継続支援事業所(A型・B型)
就労移行支援事業所とは
就労移行支援事業所とは、就職先で役に立つスキルやビジネスマナーなどを学ぶことができる場所です。利用するには、所得に応じた利用料が必要であり、また期限が2年間と決まっております。
この限られた期間に、スキルと体力をつけて障がい者雇用で働けるように動いていくのです。
相談員の方がついてくれるため色々相談することが可能です。また、就労後のバックアップを実施してくれる事業所もあります。就労中の悩みや困っていることを相談できるため安心して仕事を続けることができるでしょう。
就労継続支援事業所とは
就労継続支援事業所というのは、賃金をもらいながら作業をしてもらい、働く際に必要な知識や技能を習得していく場所です。
一般企業の障がい者雇用への就職ができない状態の人たち(障がい者雇用を探しているけど就職できない人を含む)へ、就労できる機会を提供してくれています。
この事業所を利用することにより、働くという環境で身体を慣らしながら一般企業への就労を目指していけるのです。また、賃金をもらえるため生活の足しにすることができます。
A型とB型の違いは雇用契約の有り無しであり、A型は雇用契約を結び働くことになります。そのため、社会保険に加入できるメリットがあります。
B型のメリットは、
- 体力に不安がある
- 急に調子を崩す場合がある
といった人が利用しやすいようになっている所です。ですので、不安が大きい人や短時間勤務でしか働けない場合はB型を利用しましょう。そこで、作業をしながらA型、もしくは、一般企業の障がい者雇用を目指すようにするのが一般的です。
相談できる人を見つけることが大事
このように、障がい者が就職するにあたって支援してくれる場所は沢山あります。それを、うまく利用しながら障がい者雇用を勝ち取っていきましょう。
何より大事なのは「相談できる人を見つける」ことです。
1人の力では、過不足なく色々な情報を集めるのが難しいです。何より、経験したことがないことばかりのために右往左往してツラい思いをすることも少なくありません。
そうならないように、まずは相談できる人を探しましょう。上記で説明した場所にいけば相談する人は必ずいますから利用していくよう心がけてください。
迷った時はどうすればいいのか?
支援場所があることはわかったけど、色々なところがあるので迷ってしまう。なんて場合もあります。
そのような場合は、以下のケースに分けて流れを決めましょう。
- 働くことへ不安がなく自信がある方
- 働くことへの不安が強く、自信がない方
詳しく説明していきましょう。
不安がなくて、自信がある人
障がいをもってはいるものの、自分の能力に自信を持っており、体力に自信がある人は、
を利用するのが良いでしょう。
ここで、気になる求人を探しながら、担当者や相談者と就業条件を確認し合い、実際に応募していくのです。
ハローワークを利用するメリットは、障がい者就業・生活支援センターや障がい者職業センターと連携をとりながら就業支援を行ってくれる点です。
生活上でのアドバイスや、就職に役立つスキルを学べる訓練機関などの情報も教えてくれるため、あなたにあった行政の支援を受けることができるでしょう。
WEBサイトを利用する場合のメリットは、専属の担当者がついてくれるケースが多い点です。
特にマイナビエージェントやtypeの人材紹介などのエージェント系サービスを活用すると、相性のいい担当者と様々な打ち合わせをすることで信頼感を持ちながら安心して就職活動を実施できるでしょう。
専属の担当者が必ず着いてくれるのが、エージェント系サービスの魅力になります。
エージェント系サービスには、ほかにもJACリクルートメントやリクルートエージェントなどもあります。
不安が強く、自信がない人
例えば、
- 障がいの度合いが高く、働けるか不安
- 休養している期間が長く体力が衰えている
- 離職してから、かなりの月日が経っている
などの人は、就職したくても不安や恐怖が強くなって身動きが取れないことが多いです。そのような時は、
- 就労移行支援事業所
- 就労継続支援事業所(A型・B型)
を利用するように動きましょう。
まず、あなたが相談する先は自治体(役所)の福祉障がい窓口です。ここで、あなたの状態を相談しながら、事業所の見学や体験を実施していきましょう。
体験や見学が必要な理由は、事業所が色々あるからです。あなたの住んでいる地域には思っている以上の事業所が沢山存在します。その中から、あなたの興味のある作業や過ごしやすい環境の事業所を選んでいきましょう。
就労移行支援事業所を検討するなら、
- 提供されている訓練内容が自分のやりたいことである
- 就労実績情報を確認し、自分の求めている職種への実績がある
- 環境や雰囲気があなたにあっているか
の3点は少なくても確認するようにしましょう。
就労継続支援事業所を検討する際は、
- 作業内容が実際に行えるものであるかどうか
- 配慮してもらえる範囲はどれくらいか
- 環境や雰囲気は、合いそうかどうか
- 賃金がいくらか
を確認するようにしましょう。
特にA型の場合は雇用契約を結ぶことになります。その内容はしっかりと確認するようにしましょう。
B型はA型に比べ賃金が安い場合が多いです。その分、配慮してもらえることが多いので体調が不安定な人はB型から始め、体調が安定して来たらA型、一般企業に移っていけるように動いていきましょう。
諦めず・根気強くいこう!
いかがでしたでしょうか?あなたの状態によって、何をすればいいかが分かったと思います。後は、行動に移すだけです。勇気を振り絞って動きだしましょう。
障がい者雇用は増えてきています。ですが、まだまだ一般雇用に比べると数は少ないのが現実です。また、あなたが求めているような求人がすぐに見つかるケースは少ないでしょう。
ですが、諦めてはいけません。根気よく探し、タイミングを見計らうことで自分の求めている求人に巡り合えている人は沢山います。その人たちに続けるように自分の状態や求めているものを整理しつつ、虎視眈々と良い求人をねらっていきましょう。